英語の文章の中でしばしば用いられる"vice versa"。
会話の中で使うこともありますが、主にメールなどの文面で見かけることが多い表現です。
使いこなせるとかっこいい類のフレーズですね。
"vice versa"の意味と使い方、また語源についても説明します。
"vice versa"とはそもそも何語か?
そもそも「vice versa (ヴァイス・ヴァーサ}」ってちょっと英語っぽくないですよね。
"vice versa"はラテン語です。
ラテン語とはヨーロッパの古典語のひとつで、ローマ帝国の時代にヨーロッパ圏で使われていた言語です。
もともと紀元前後に確立した古典ラテン語は、口語としての俗ラテン語に、その後ロマンス語と変化していき、現在のフランス語やイタリア語、スペイン語、ポルトガル語などに発展しました。
英語ではこのようにラテン語のフレーズが使われることがしばしばあります。
同じように、ヨーロッパを起源とする言語、例えばフランス語やドイツ語でも、vice versaのようなラテン語のフレーズが使われることがあります。
"vice versa"の意味は? どんな時に使う?
英語の辞書などでは「逆に、反対に」などと訳されています。
もっともよく使われるのは、「逆もまた然り」という使い方です。
例えば、
He likes her, and vice versa.
(彼は彼女のことが好きで、彼女も彼のことが好きだ)
のような使い方です。
このように"vice versa"は、ある文章に対し、それと逆のことを説明するときに使える便利な表現なのです。
「and vice versa」という使い方と、「or vice versa」という使い方では以下のような違いがうまれます。
A is B, and vice versa
AはBで、BもAである
A is B, or vice versa
AはB、またはBはAである
どうでしょう?
お分かりいただけましたか?
"vice versa"を使った例文
それでは例文です。
Everyone knows that you like her and vice versa.
(君が彼女のことを好きで、彼女も君のことを好きだってみんな知ってるよ)
A child can not choose a parent, and vice versa.
(子は親を選べない、そして親も子を選べない)
The transductor can convert direct current into alternating current or vice versa.
(変換器は直流を交流に変換、またはその逆を行うことができる)
Many swimmers are later active as triathletes, but not vice versa.
(多くの水泳選手が後にトライアスリートとして活躍しているが、その逆は少ない)