旅行先で、留学先で、急に英語で話しかけられて困ったことってないですか?
私はあります。
それこそ嫌というほどあります。
母国語ではないので、うまく答えられないのは当たり前のことなのに、そういう時ってなんとなく落ち込んでしまいますよね?
そもそも聞き取れなかったり、聞き取れても意味が分からなかったり、意味が分かっても伝えたいことがうまく英語にできなかったり。
今回は、そんな誰にでもある悩みについて、どうしたら英語で話しかけられても困らなくなるのか、を整理してみたいと思います。
英語に自信がない、という方の参考にしていただければ幸いです。
英語で話しかけられても困らない心得その1-急いで答える必要はない
これも日本人の性質の1つなのでしょうか。
会話の相手が早口でしゃべっていると、自然と自分も早口になってしまうことってありませんか?
会話のテンポを自然と相手に合わせようとしてしまうんですね。
協調性というか、共感力というか、そういうものが高い人ほどこの傾向は強いように思います。
日本語あればそれはあまり問題にならないかもしれませんが、これが英語になるとそうもいきません。
ネイティブの会話のテンポなんかに合わせられるはずがないんです。
早口でバババッと何か言われて、同じようなリズムで返そうとしてしまうと、それができなくて焦って余計に頭が働かなくなってしまいます。
これが、ふいに英語で話しかけられた時に困ってしまう要因の1つなんですね。
対策は、会話を相手のペースではなく、自分のペースに引きよせることです。
自分のペースにするための1つの具体的な方法としては、自分がしゃべる前に「あえての間」をおくのが有効です。
間の取り方はいろいろあるので、人それぞれでいいと思います。
すぐに答えられる場合でも、あえて間をおくことで自分のペースで話しやすくなります。
特に、相手の目を見ながら2,3秒の「あえての間」を取ると、話し相手としては「ん、この間は何だろう?」と違和感を覚えるので効果的です。
相手に合わせて急いで答える必要なんてどこにもないので、言葉を発する前に十分に自分の間を作ってから話しはじめる癖をつけましょう。
英語で話しかけられても困らない心得その2-答え方をあらかじめ用意しておく
日本のあいさつは「おはよう」「こんにちは」など、いわゆる「あいさつ」ですが、英語圏の多くでは、問いかけがあいさつ代わりになることが多いです。
How are you doing?
「元気?」とか「調子どう?」といった、もっとも一般的な問いかけです。
「ああ、それだったら大丈夫」と思いませんでしたか?
このやりとりは中学の英語の授業でも毎回交わしたりしますよね。
私たちのころの英語の教科書では、
I'm fine, Thank you. And you?
が返答のお決まりでした。
なので、今でも海外で"How are you"と訊かれたら、反射的に"I'm fine, thank you. And you?"が口をついて出てくる人は多いです。
まずは、ベタでもなんでもいいので、想定されるケースにはあらかじめ答え方を用意しておくのが得策です。
「こう来たらこう返す」を準備して、練習しておけば困らないし、それを続けていくと自信がついてきます。
慣れてきたら少しバリエーションを増やしたり、自分なりの個性を加えていったりします。
下記はほんの一例ですが、
Good morning! What's up?
(おはよう、調子はどう?)
Nothing, as usual.
(いつも通りさ)
I'm almost awake.
(まだ眠いよ)
How was your day today?
(今日はどんな日だった?)
It was a beautiful day!
(最高だったよ)
Not bad at all.
(悪くなかったよ)
とかね。
自分に合ったお気に入りのフレーズを何パターン化用意していくといいでしょう。
英語で話しかけられても困らない心得その3-背伸びはしない
海外での英語あるあるの1つ。
ファーストフード(サブウェイとかマックとか)で買い物をするときのこと。
メニューを見て自分の欲しいものを店員に伝えたところ、あれこれ訊かれるけどよく分からないのでとりあえず全部イエスと答えていたら、出てきた品物が頼みたかったものからずいぶん増えてしまっていてびっくり。
なんて経験、ありませんか?
アメリカのファーストフード店なんかだと、1つ頼むと「あれもどう?」「これもどう?」と勧めてくるので、イエスを連発してしまうととんでもないことになります。
ファーストフードに限らず、分からないことを分かった風にしていると、相手は会話が通じていると思ってしまいます。
特にアメリカなどではいろんな人種が住んでいるので、相手は、こっちが日本人だろうと基本的に「会話が通じる前提」で話してきます。
そこで背伸びをして「分かった体」でいると、ネイティブ同士のスピードで話されてしまったり、より込み入った話をされたりしてしまいます。
背伸びをしないポイントはいくつかあります。
- 分かったふりしてYesを連発しない
- 自分の英語力に見合わない難しい言い回しは控える
- 分からないときはちゃんと分からないと伝える
聞き取れなかった時なんかは、普通にこのように聞き返すと自然です。
Sorry my English is not so good. Could you say that again more slowly?
(英語があまり得意じゃないので、もう一度ゆっくり言ってもらえますか?)
また、近くの人に助けを求めてみるのも場合によってはいいかもしれません。
Excuse me. Could you help me to understand what she (he) is asking about?
(すみません、彼女/彼が訊いていることが分からないので助けてもらえませんか?)
英語で話しかけられても困らない心得その4-会話を楽しむ
冒頭に書いたように、話しかけられてうまく答えられないと、何となくへこみます。
それが続くと、話しかけられるのが嫌になってきて、できるだけ避けるようにもなってしまいます。
「話しかけられること=恐怖」となってしまうんですね。
失敗した記憶が重なっていけばいくほど、その傾向はより強くなっていきます。
そうならないためには、失敗体験よりも成功体験を多く積むことが重要で、そのための方法をその1~その3に書いてきました。
最後の心得は、「会話を楽しむこと」です。
会話というのは、
- 相手の言いたいことを理解したいという欲求
- 自分の思っていることを伝えたいという欲求
から成り立っているものだと思います。
それは、日本語であっても英語であっても変わりません。
日本では、外へ出て見知らぬ人と会話するのは基本的に必要最小限だけです。
英語圏では、スーパーのレジでも、ホテルのフロントでも、エレベーターで一緒になっただけの人でも、会話し、それを楽しむ文化があります。
せっかく英語という違う言語を学ぼうとするわけですから、日本とは異なる文化を学ぶという意味でも、会話を楽しんでみてはいかがでしょうか。
経験的に、会話自体が楽しくなれば、いえ、楽しもうという意識があるだけでも、リラックスして聞いたり話したりできるので、縮こまっている時よりもうまく会話できるようになります。
英語で話しかけられても困らない心得-まとめ
今回は、英語で話しかけられた時に困った経験から、どうすれば困らないようになるか、を考えてみました。
いかがだったでしょうか?
毎日英語を使って仕事をしていても、例えばネイティブ同士の会話についていくのは至難の業です。
いまだに会話で困ることはたくさんあります。
なので、落ち込みそうなときには今回書いたようなことを改めて思い返すようにしています。